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招かれて中国で講演、手術をして ~ 呼吸器外科部長 三浦隆 ~

2012年12月

2012年9月、中国・河北医科大学第四医院胸部外科教室の開講60周年記念式典に招待され、「わが国の肺がんに対する外科的治療の現況」について講演し、肺がんの胸腔鏡下手術を直接指導する機会を得ました。 その様子をお伝えします。


河北医科大学第四医院 中国でも屈指の中核施設

 河北医科大学第四医院は河北省の省都、石家荘市にある大学病院。病床数1630床、年間の外来患者71万人、入院患者6万5000人、がんセンターや研究・実験施設を有する中国でも屈指の中核施設です。  胸部外科は160床の病床数で、呼吸器外科1000件(うち肺がん800件)、食道外科2000件(うち食道がん1000件以上)と、年間約3000件の手術を約40人の胸部外科医で行うハイボリュームセンター。特に食道がんは放射線や化学療法を併用した集学的治療を行って、これまでに3万件以上の手術数を誇る世界でも屈指の教室です。

招請講演では 日本の肺がん手術例などを紹介

 招請講演では日本の肺がん手術例の特徴について、検診やCT検査などで発見された無症状の末梢型病変が90%、リンパ節転移のないⅠ期病変が70%、また組織型では腺がんが70%と増加し、扁平上皮がんが20%と減少していること、全切除例の5年生存率が70%と良好な成績であることなどを話しました。  このような背景の中で、末梢型肺がんが良い適応とされる低侵襲な胸腔鏡下手術の割合が、機器や技術の進歩と相まって、1990年代後半には1割弱だったが、現在では半数以上を占めるようになっていること、より小型の病変に対しては、区域切除術などの肺容量を温存した術式が増加していることを報告しました。  中国では、血たんやせきなどの症状を有する中枢型の扁平上皮がんが3分の2を占め、しかも進行した病期で発見されることが多いようで、そのため、肺全摘除術や放射線化学療法なども併用して周囲臓器も合併切除する拡大手術の割合が多く(ちなみに日本は肺全摘除術2%、拡大手術3.6%)、胸腔鏡下手術の経験はこれまでに約150例と、まだまだ少ないようでした。結果的に切除例の治療成績も日本と比べるとまだまだ十分ではないようです。  胸腔鏡下手術の指導は、講演会の日の午後に行いました。提示された患者さんは、気管支腔内へ発育する中枢型の病変でしたが、同行した中城正夫医師(杵築中央病院副院長)と江藤恵看護師(新別府病院手術部)とともに胸腔鏡下手術の手技を指導する責務を果たすことができました。

河北医科大学第四医院は 20年前より大分大学医学部と交流

 大分医科大学(現大分大学医学部)と河北医科大学は、1992年に学部間協定を締結して交流が開始され、これまでも多くの先生方が来日して研究されています。偶然にも20年目の節目に、このような貴重な機会を得ることができました。  両国間の情勢が極めて不安定な中、私たちの訪問に際して安全面を含め、万全の態勢で迎えていただいた河北医科大学第四医院の関係者の皆さんに、敬意を表すとともに深くお礼を申し上げます。

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