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リハビリテーション科

Department of Medical Information

スタッフ

リハビリテーション科

リハビリテーションとは

  リハビリテーションとは、いろいろな障害を持った人々に対し、その障害を可能な限り回復治癒させ、残された能力を最大限に高め、身体的・精神的・社会的にできる限り自立した生活が送れるように援助することです。
そして、すべての人々がよりよい社会生活が送れることを目指し、医師を中心に看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、その他大勢のスタッフが互いに協力し行っている医療のことです。

当科には理学療法士7名、作業療法士4名、言語聴覚士2名が在籍しています。
急性期疾患を中心に、整形疾患・脳血管疾患・外科・内科疾患の患者様が、一日でも早く、少しでも元の生活に近い状態で復帰し、生き甲斐のある生活を取り戻していただけるよう、それぞれの専門スタッフが協力してリハビリテーションを行っています。

理学療法とは

 理学療法とは、病気・ケガ・寝たきりなどによって身体が不自由となった人々に対し、運動機能の維持・改善、基本的な動作能力の回復のために医師の指示のもとに各個人の状態を調べて、全体像(身体機能・心理面・リスクなど)をつかみ、目標を設定後、適切な治療法(運動療法・日常生活動作練習・物理療法など)を用いて、身体と心の両面から機能回復・維持をはかる医療の一つです。

 当院では、脳血管障害、スポーツ障害、変形性股・膝関節症、大腿骨頚部骨折、呼吸器疾患、糖尿病、廃用症候群などの急性期における理学療法を行なっております。
また平成23年4月の人工関節センター開設に伴い、人工(股・膝)関節置換術後の理学療法も早期より積極的に取り組んでいます。

作業療法とは

 作業療法とは、“その人らしく”暮らしていた生活が、病気、事故等により暮らせなくなった際に、その方の上肢機能評価(STEF)等の身体能力、作業能力(生活能力)、生活環境を評価し、再び“その人らしい”生活を送る為に、家事動作や更衣動作など日常生活に則した動作練習、趣味・余暇活動の援助を行っています。

当院の作業療法対象疾患は、脳血管疾患、整形外科疾患、呼吸器疾患、外科・内科疾患などの患者様に対して治療を行っています。

言語聴覚療法とは

 話す、聞く、表現する、食べる…。誰でもごく自然に行っていることが、病気や事故、加齢などで不自由になることがあります。
こうした、ことばによるコミュニケーションや嚥下に問題がある方々の社会復帰をお手伝いし、自分らしい生活ができるよう支援します。

<コミュニケーションや食べる障害に対応>

脳卒中後の言語障害(失語症、構音障害)など、ことばによるコミュニケーションの問題は多岐にわたります。
また、病気や加齢など様々な理由で食べる機能に問題(摂食・嚥下障害)を生じる場合もあります。
こうした問題の本質や発現メカニズムを明らかにし、対処法を見出すために検査・評価を実施。
必要に応じて治療、指導、助言、その他の援助を行います。

<言語障害>

 *失語症*

 それまで不自由なく使っていたことばが聞いて理解できない、ことばとして思い出せずに上手く伝えられないなどの症状がみられます。
また、多くの場合、文字を読んだり、書いたりすることも難しくなります。

 *構音障害*

 話すことに関する筋肉の運動に問題を生じます。
相手の話していることを理解して、それに対して答えることはできるのですが、 舌が回らないために上手く話すことができないなどの症状がみられます。

<摂食・嚥下障害>

食べ物を噛んだり、飲んだりすることが難しくなります。口から胃にいたるところまでの色々な部分の問題で起こってきます。

高齢になれば自分の歯がなくなり、唾液が少なくなり、また飲み込みに関係する色々な器官の動きが悪くなるなどの理由で、餅で窒息しかける、水でむせる、といったことが起こりやすくなります。
加齢ということだけでなく、いろいろな原因があります。
どこに問題があるかによって、液体でむせやすい、あるいは固形物が食べにくいなど、症状もさまざまです。

 

疾患別リハビリテーションについて

①人工膝関節全置換術(TKA)と人工股関節全置換術(THA)のリハビリテーション

②変形性膝関節症の予防と運動療法

③前十字靭帯(ACL)再建術後のリハビリテーション

④脳血管疾患リハビリテーション

⑤摂食機能療法(摂食・嚥下リハビリテーション)

⑥呼吸器疾患リハビリテーション

⑦外科・呼吸器外科リハビリテーション

 


①人工膝関節全置換術(TKA)と人工股関節全置換術(THA)のリハビリテーション

 当院は「人工関節センター」が併設されているため、人工関節全置換術前後の方が多く理学療法を実施されています。
中でも多いのは人工膝関節全置換術(TKA)と人工股関節全置換術(THA)の方で、年間約200名以上の方が理学療法をされています。

 人工関節全置換術をされた方は術後3週間で退院するため(個人差はあります)、手術後は午前と午後の1日2回の理学療法を行います。
そして単に手術関節の動きを改善したり、痛みなしに歩けるようになるのではなく、体全身の動きを評価しながら姿勢を整えたり、スムーズな歩き方ができるように理学療法を進めていきます。
また自宅に帰ってからの家事や仕事、そして趣味等にも不安なく復帰できるよう、個人個人に適したプログラムを考えて行きます。

 人工膝関節全置換術(TKA)と人工股関節全置換術(THA)の理学療法の流れは以下の通りです。

 

手術前(1~3日前)                      

○手術前の評価
○手術前の理学療法
○手術後の理学療法の説明

 

手術当日

○手術終了後にベッド上で関節可動域練習を開始。但し手術終了時間によって変更。 

     (TKAの方は膝の屈曲角度は90°以上が目標。)

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手術後1日目

○午前中にベッド上で関節可動域練習
○ベッド周囲での立位や歩行開始(介助にて)

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手術後2~3日目

○病棟内歩行器歩行練習を開始
○リハビリ訓練室で理学療法を開始(関節可動域、筋力増強、立位バランス、歩行等) 

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手術後4~7日目                   

○杖歩行練習を開始
○台への昇降練習         

(TKAの方は膝の屈曲角度は110°以上が目標です。)

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手術後2週目

○屋外歩行練習を開始
○階段昇降練習を開始
○TKAの方は自転車エルゴを開始

(TKAの方は膝の屈曲角度は120°が目標です。)

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手術後3週間目

 ○退院に向けての指導の開始
  (床からの立ち上がり等の生活動作指導)

 ○ホームプログラムの指導
  (TKAの方は膝の屈曲角度は120°以上が目標です。)                               

退院(手術後3週間)

※人工膝関節全置換術(TKA)、人工股関節全置換術(THA)共にほぼ同じようなスケジュールで理学療法を進めます。
なお片側THAや片側TKAまた、両側同時THAや両側同時TKAの場合でも同様のスケジュールで進めていきます。
但し、手術後の体調や個人差によっては理学療法の進行状況や実施内容を調節して、本人に合った理学療法を進めていきます。
上記の流れはあくまでも当院の一般的な理学療法の流れです。

 


②変形性膝関節症の予防と運動療法

変形性膝関節症とは、関節軟骨の変性や摩耗、その後の滑膜炎などに基づく進行性の変性関節疾患です。
加齢や肥満などにより、膝に大きな負担がかかり、軟骨がすり減り、軟骨の下のむき出しになった骨同士が擦れあって痛みが発生します。
歩行や立ち上がり等の動作時に痛みが発生するため、生活場面において運動量が少なくなり、全身筋力や体力低下を招きます。

変形性膝関節症の進行を予防するためには運動療法が必要です。
膝や股関節周囲の筋力増強、ストレッチング、自転車(エアロバイク)等のエクササイズを紹介します。

<筋力増強運動>

①太ももの筋肉を鍛える運動(足あげ)
椅子に座って、片方の膝をゆっくり伸ばし、5秒間止めて、ゆっくり曲げます。
1セットにつき、両脚とも10回ずつします。

(注意点)
椅子に深く座り、背すじをしっかり伸ばしましょう。
太ももの裏側が椅子から離れないようにしましょう。

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②太ももの筋肉を鍛える運動

仰向けまたは投げ出し座りになります。丸めたタオルを膝下に、両膝の間にボールを挟み、ボールを押しつぶしながらタオルを押しつけるように膝を伸ばします。5秒間伸ばし続けてください。
1セットにつき、両脚とも10回ずつします。

(注意点)

つま先が天井を向いた状態で行いましょう。

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③お尻の筋肉を鍛える運動

横向きに寝て、上になったほうの脚を、膝を伸ばしたままゆっくり天井に挙げていきます。5秒間止めた後、ゆっくり下ろします。
1セットにつき、両脚とも10回ずつします。

(注意点)

下になったほうの脚は、膝を軽く曲げましょう。
上になったほうの脚を挙げるとき、つま先は天井を向けないようにしましょう。

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④ボールを使った運動

仰向けまたは投げ出し座りになり、両膝の間に柔らかいボールを挟み、ボールを押しつぶすように股を閉じていきます。
1セットにつき、10回行います。

(注意点)

つま先が天井を向いた状態で行いましょう。

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<ストレッチング>

①太ももの裏側を伸ばす

投げ出し座りになり、片方の膝を曲げます。膝を伸ばしているほうの脚のつま先へ両手を伸ばします。

(注意点)

伸ばしているほうの脚の膝が曲がらないようにしましょう。
心地よい程度に伸ばしましょう。

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②ふくらはぎを伸ばす(アキレス腱伸ばし)

壁に向かって立ち、片方の脚を後ろに下げます。前方の脚に体重を乗せながら後方の脚のふくらはぎを伸ばします。

(注意点)

後方になった脚の膝は曲がらないようにしましょう。
心地よい程度に伸ばしましょう。

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<自転車(エアロバイク)>

膝の痛みが強い人や体重が多い人は自転車(エアロバイク)を漕ぎましょう。自転車は膝関節に加わる負担が少なくなります。

(注意点)

膝に痛みが発生したり痛みが増悪したら、休憩を取るかアイシングをしましょう。

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※ウォーキングは行っても構いませんが、痛みがあるときに無理して行うと痛みが増強したり、膝関節の変形が進行する可能性があるため、注意しましょう。
※ウォーキングを行う際は休憩を多く取り、アイシングをしましょう。

 


③前十字靭帯(ACL)再建術後のリハビリテーション

膝の前十字靭帯(以下ACL)損傷や断裂は、スポーツや運動中に膝を激しく捻ることで起こりやすく、特にジャンプで着地をした際に起こすと言われています。
その時は立ち上がって歩く事ができないほど痛くて、膝全体が腫れるようです。(腫れかたや痛みの度合いは個人差によります。)
腫れや痛みは1ヶ月程度で治まりますが、ACLが切れていたり伸びたままだと膝を固定する事が出来なくて不安定となり、走ったり階段をかけ下りたりする時に膝折れしたり、前方に抜ける症状が出ます。
そのまま放置しておくと膝関節のクッション役の半月板が崩れてきて、さらに進行すると骨膜まで変形がおよび痛みで歩くことも困難になります。
そのために当院ではACLの再建手術を行い、膝折れや不安定性を改善して日常生活の不安を解消したりスポーツへの復帰を可能にしています。

ACL再建術後は約2週間で退院となるため(個人差はあります)、午前と午後の1日2回、理学療法を行っていきます。
手術膝の可動域改善やその周囲の筋力増強を行いながら、スムーズに歩ける事を目標に行っています。
また手術膝だけでなく、体幹や骨盤、股関節 や足関節等のチェックも行い、 スポーツ復帰に向けた全身の筋力作りや身体動作の再教育の理学療法も同時に行っています。
そして、退院時には杖やサポーターなしで歩いて帰ります。
 その後は外来にて定期的に受診を行います。
当院では、靭帯張力の評価は「KT―2000」を、筋力評価には「CYBEX」の評価機械を用いて靭帯の強や筋力の回復度等を評価し、手術後約3ヶ月で軽めのジョギングを開始します。
スポーツ復帰は個人差や種目にもよりますが、手術後6ヶ月~1年後をめどとしています。

ACL再建術後のリハビリテーションの流れは以下の通りです。

 

手術当日(午前中に入院して昼から手術の場合)

 手術後の理学療法の説明(昼前)
 術前の簡単な問診及び評価

 

手術後1日目

 ベッド上での膝をサポーターで膝固定して理学療法を開始
 ○筋収縮練習
 ○足関節運動

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手術後2~3日目

 運動療法室で膝をサポーターで膝固定して理学療法を開始
 ○筋力増強・荷重練習 ○松葉杖での歩行練習 ○手術部以外の筋力増強

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手術後4目

 サポーターを外しての理学療法を開始
 ○関節可動域練習 ○荷重練習 ○松葉杖での歩行練習

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手術後5~9目

○関節可動域練習(目標110°) ○片松葉杖歩行練習~杖無し歩行練習
○屋外歩行練習 ○階段昇降練習 ○自転車エルゴ ○ハーフスクワット

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手術後10~14目

  退院に向けての指導

手術後14目(約2週)

  退院

退院後は外来受診にて評価や動作指導

○CYBEXで筋力評価を定期的に実施
○KT-2000で靭帯張力評価を定期的に実施
○術後約3ヶ月軽いジョギングを開始

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手術後約6~12ヶ月

外来受診でCYBEXによる筋力評価を繰り返し、筋力の左右差が無くなればスポーツ復帰可能。
※スポーツ復帰までの流れはあくまでも一般的な目安なので個人差はあります。

 


④脳血管疾患リハビリテーション

 脳梗塞、脳出血、くも膜下出血等の脳血管疾患、脳外傷後の方が対象となります。
発症直後より、心身機能障害や治療上余儀なくされる安静により二次的障害が生じやすい状態となりますが、医師の指示のもと、発症早期からリハビリを行うことで二次的障害の発生、進行の予防を行います。
治療上の安静の時期の終了とともに、早期の離床を行い、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が、起居動作、歩行、日常生活動作、摂食嚥下、高次脳機能等の能力回復に努めます。

 当院での急性期治療終了により、自宅復帰や回復期リハビリ施設への円滑な移行が可能となるよう、他職種と連携を取りながら、一日も早く患者様とご家族が本来の生活に戻れるように援助します。

 

○関節可動域訓練

関節拘縮の予防を目的に、発症後早期より関節を動かします。

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○寝返り、起き上がり等の動作訓練日常生活の自立を目標に、先ずは寝返り、起き上がり、座位保持等の基本的な動作の練習から始めます。

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○寝返り、起き上がり等の動作訓練日常生活の自立を目標に、先ずは寝返り、起き上がり、座位保持等の基本的な動作の練習から始めます。

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○日常生活練習

食事・整容・トイレなど身の回りの動作練習を行います。リハビリ室だけでなく、自宅を想定した場所や病棟等などでも練習を行っています。

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○ゼリー摂取

患者様の飲み込む力に合わせた食事形態で、実際に飲食物を食べる練習を行います。

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⑤摂食機能療法(摂食・嚥下リハビリテーション)

脳血管疾患(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血等)の後遺症、パーキンソン病、認知症、加齢など様々な原因によって、食べることの障害(「摂食・嚥下(えんげ)障害」)が生じることがあります。
口から食事をすることは、生活の楽しみだけではなく、消化管の萎縮を防ぎ人間の生理的な防御機能を維持するという面からも大切なものです。

○摂食・嚥下障害とは・・・

 摂食・嚥下とは、飲食物を認識して、口に含み、咀嚼し、咽頭(のど)での飲み込みを経て食道から胃へと送りこむ一連の過程です。
この過程のいずれかに問題が生じると、うまく食べる事ができない状態、例えば、食物を上手く噛むことができない、飲み込もうとしてむせてしまったり、窒息の危険が高まる、飲食物が誤って気管に入ってしまう誤嚥(ごえん)などがみられます。
そのため、必要な栄養が口から十分摂取できずに低栄養・脱水状態に陥る、場合によっては誤嚥性肺炎に至る場合があります。

 当院では、そのような状態の方々に対して、誤嚥性肺炎を予防し、安全な経口摂取方法の獲得・継続を目指して、医師の指示の下に急性期から「摂食・嚥下リハビリテーション」を行っています。

○摂食・嚥下リハビリテーションの流れは・・・

 まず、舌や唇などの食べる際に使用する器官の運動、飲み込みの状態を評価します。
それに基づいて、その時点での経口摂取が可能か否かを評価します。可能な場合は注意点などを考慮して、患者様それぞれの状態に合わせたリハビリテーションプログラムを選択・実施します。

 

○摂食・嚥下リハビリテーションの内容は・・・

 摂食・嚥下リハビリテーションは、主に言語聴覚士が担当するもの(口の器官の運動練習や飲食物を実際に食べる練習など様々です)に加えて、理学療法士による呼吸訓練、作業療法士による摂食姿勢の調整、自力摂取に向けた自助具の検討など幅広い視点からのアプローチを行っていきます。

 

○安全な食事を継続するために・・・

 摂食・嚥下障害患の患者様は、当院退院後も継続したリハビリや関わりが必要な場合が多くみられます。
そのため、退院(転院)に向けては、患者様だけではなく、ご家族や転院(利用)先の病院・施設スタッフ、ケアマネジャーなど様々な人に対する介助方法の指導、情報提供を行っています。

 


⑥呼吸器リハビリテーション

 呼吸器疾患の方は息切れ等が原因で、活動性が低下し、廃用性の筋力低下や持久力の低下、それによるADLの低下を招いてしまいます。
また活動性の低下は食欲不振、栄養状態の悪化を招き、さらなる廃用症候群の状態を招いてしまいます。
 このような方に対して、活動を維持するために、息切れを少なくする呼吸方法の指導や筋力・持久力強化のトレーニングの指導を行います。
また日常生活での息切れを少なくする動作方法の練習や工夫点の指導を行います。
人工呼吸が行われている方に対しても肺の動きを持続させ肺の換気を良好な状態に維持させるようにします。                       

○呼吸介助

息切れの軽減や胸郭の可動性の維持・増大、排痰法の援助を目的に行います。呼吸リズムに合わせて、胸郭に手を当て、呼吸運動に合わせて呼気時に胸郭を軽く圧迫し、吸気時は圧迫を取り除きます。

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○ストレッチ

 手足だけでなく、体幹周囲の筋のストレッチも行います。体幹周囲の筋がストレッチされることで肺が広がり易くなり、息切れが軽減されます。

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○呼吸方法の指導

 息苦しくなると吸うことに一生懸命になってしまい、十分に息を吐かないことがよくみられます。
吸うばかりでは、どんどん肺が膨らんでしまい、かえって呼吸が上手にできずに息苦しさが増加します。
それを避けるためにエネルギー消費の少ない腹式呼吸(横隔膜呼吸)の練習を行います。

 ○運動療法

 運動療法の目的は心肺機能に応じた体力(筋持久力)をつけることです。
 内容としては、筋力トレーニング、歩行練習、自転車エルゴメーターなどを行います。
 筋力トレーニングは手足だけでなく横隔膜など腹式呼吸に必要な筋の強化も行います。
 歩行練習は少しでも息切れなく長く歩けるように、呼吸リズムに合わせた歩行スピードが身につくように練習します。
 自転車エルゴメーターも持久力向上を目的に行います。

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リハビリ中はSpo、心拍数、呼吸数や呼吸パターンなどを監視し息切れの程度を確認しながら無理のない負荷量で行います。

○ADL練習

 動作と呼吸を協調させて息切れを少なくする練習を行います。
 まだ日常生活の中でも息切れを起こし易い動作があるので、工夫点の指導も行います。

 


⑦外科・呼吸器外科リハビリテーション

 外科・呼吸器外科手術目的で入院される方に対してリハビリテーションを行っています。

 手術前にオリエンテーションを行い、体力テストや手術後の痛みを想定した起き上がり動作の練習を行います。
「手術後は安静」というイメージがある方が多いかと思います。
 しかし、当院では術後の合併症予防、体力低下の防止や呼吸・循環機能改善を目的に、手術後1日目より医師指示のもと、看護師と共に全身状態を観察しながら『座る、立つ、足踏み、歩行』の順番で運動を開始します。
 入院中に日常生活に必要な動作や体力を獲得し、一日も早く手術前の生活に戻れるようにリハビリテーションを行います。

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≪座る≫ ≪立つ≫ ≪歩く≫

 

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≪家事動作練習≫

手術の傷や周囲の筋肉に負担がかからないような動作を練習します。

≪趣味・余暇活動≫

入院前の趣味・余暇活動が行えるように動作の確認、練習を行います。

 

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